「モッズ」カルチャーとは? 1950年代にモッズコートを着た英国の若者たち

Culture

「モッズ」とは何か?

どの時代、どの国でも若者が中心となり「流行り」が生まれます。
流行りは徐々に群衆に広まってゆき、終焉を終える頃には「ムーヴメント」「カルチャー」として語り継がれ、歴史にその名を残していきます。
そんなカルチャーの背景には当時のその国の社会情勢や音楽、ファッションなどの数々の流行り要素が重なりカルチャーとして成立します。
今回は1950年代から60年代にかけて流行した「モッズ」というカルチャーについて紹介します。
モッズカルチャーの発生はイギリス。ロンドンを中心とする近郊の都市部である。
時代は戦後、戦争が終わるとイギリスにも好景気が訪れます。
自由な時間とお金を得た若者の労働者から始まったと言われています。

モッズの語源について

モッズのカルチャーは音楽と密接に関係している。
モッズとはモダーンズ(MODERNS)の略であると言われている。イギリス内で流行っていたクラシックなジャズに対してモダンなジャズを聴いている若者たちである。
R&Bやソウル・ミュージック、ジャマイカのスカを好むことで
あえて国内で流行っているモノとは異なるものを選択していました。
そこには普通のイギリス人とは違った感性を持っているという精神性が感じられます。
この’普通とは違う’という精神はファッションやライフスタイルにも顕著に現れます。

ファッションとライフスタイル

ファッションに関しても国内の流行りとは逆行したようなものを好みます。
洋服に関しては3つボタンのスーツのようなモダナイズされた細身のものを好みました。
スーツに関しての強いこだわりがあり、彼らが選択したものはほとんどがイタリアやフランスの最新のモノでした。
こちらもアメリカで流行していたジャズマンから影響を受けているという説もあります。
スーツを着用したMiles Davis 引用
代名詞の一つにバイクも挙げられます。
英国のバイクいえばノートンやトライアンフなどのクラシックバイクが代表だが彼らはそこでも自身のスタイルを確立する。
彼らはイタリア製のヴェスパやランブレッタなどのスクーターを好み、自身の好きなように装飾を施した。
しかしながらスクーターに乗る際には大切なスーツが汚れてしまいます。
そこで彼らは移動中に大事なスーツが汚れないようにとあるコートを着用します。
それはアメリカから余剰品として輸入された軍用パーカーである、M−51でした。
今ではヴィンテージ古着として高額で取引がされていますが当時は格安で入手ができたそうです。
また英国の冬の厳しい寒さも相まって、機能性の高いm-51はバイクを
好んだモッズたちの間で流行していきます。
それ以降、M-51などのフィールドコートは「モッズコート」と称されることとなり、ミリタリー用品がファッション用品として昇華され始めます。
今ではヴィンテージ品としても名だたるファッションブランドもサンプリングしているモッズコートですが、その背景には英国の若者たちが着用し始めたのが始まりとされています。
1950s M-51

まとめ

今回は英国のファッションカルチャーである「モッズ」について紹介しました。
カルチャーにはその国、その時代の背景があります。
いつの時代も若者が中心となり形成されるカルチャーですが昨今でも様々なものが生まれ、廃れてゆきます。
今回のモッズに関しても60年代以降はスキンヘッズとして徐々に変革していきます。
このようなカルチャーの背景を知ることでファションがちょっとだけ楽しくなる。
お持ちの洋服にも必ず背景が存在しているのでぜひ興味を持ってみてください。
それでは。

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