M-51 M-65の違いとは?年代によるモッズコートの変化

Vintage
前回の記事で1950年代からのファッションカルチャーであるモッズについて紹介しました。
モッズである彼らが着用し始め、ミリタリーコートは「モッズコート」と呼ばれるようになります。
モッズコートは数多くのブランドからサンプリングをされており、ファッションアイテムとしてミュージシャンやファッショニスタから愛されているアイテムです。一枚羽織るだけでミリタリー特有の雰囲気を出すことができ、尚且つ保温性にも優れています。
そんなモッズコートにも種類があり、代表的なのがM-51とM-65でしょう。
この記事ではその2着の差について紹介していきます。

M-1951

モッズコートの金字塔である通称M-51。
「モッズ」が愛したコートです。
M-51
英国のモッズカルチャーもこのM-51から始まりました。
正式名称は【PARKA SHELL M-1951】名の通り50年代から支給が始まった。
特徴はフィッシュテール、背後が燕尾状になっている。
理由としては、裾のめくれ防止という機能的な面がある。らしい。
そしてとにかく厚手である。
時期的には朝鮮戦争時のものだが当時の過酷な環境の中でも体温を一定に保つためにハードな作りになっている。
フードにはコヨーテのリアルファー。ライナーにはウールパイル地が施されている。このパイルは2種類存在初期型の頃はとにかく重たい。
保温性にはもちろん優れているが機能性は高いとは言えない。

M-1965

次にモッズコートの完成形であるM-65だ。
M-65
正式名称は【PARKA, MAN’S, M-65】だ。70年代からは【PARKA, EXTREME COLD WEATHER】に名称が変わる。
先ほどのM-51の残念なポイントを完全にアップデートしている。
しかしながら両者に良い点があり、どちらがファッション的に良いかは一生答えが出ないのは不思議である。
M-65の良い点は機能性がアップデートされたところだ。
パーカーは取り外しができるようになり、ライナーはナイロンの素材を採用することで軽量化&肌触りが良くなっている。
古臭いエポレットはなくなりよりスタイリッシュな印象を与えます。
ファー部分はコヨーテファーから化学繊維になっており、古着で探すとゴワゴワしたものが多い。

【M-51 M-65の違い】

①パーカーの着脱
M-51は着脱ができなかったがM-65では取り外しが可能だ。
②エポレットの有無
M-51ではエポレットがついているがM-65になると廃止された。
エポレットは元々肩に勲章をなどの装飾をつけるために採用されていた。
③ファーの素材
M-51ではリアルファーだったがM-65では化学繊維に変更となった。
④ライナーの種類
ウールのパイル時のものからキルティングに変更となった。
以上が大まかな2種類の比較になります。
どっちもコートとして完成度が高くシンプルにかっこいいです。
65の方が流通量が多いし、よりスタイリッシュな仕上がりになっているためか個人的にはファッションとしてはこちらのM-65が着用されることが多い気がしますが、51にはやぼったい古着ならではの魅力が詰まっているし51が似合う男になりたいですね。
不良文化であるモッズから始まったモッズコートですが、今日でも多くのファッションブランドにサンプリングされることで時代を跨いで多くの人に着用されています。
ぜひあなたにとっても最適なモッズコートを探してみてください。

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