Rick Owens「囚人パンツ」はなぜ定番なのか?デザインの背景と着用感について

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Rick Owens「囚人パンツ」はなぜ定番なのか?デザインの背景と着用感について

Rick Owensの洋服は、これまでにも何度かトップスを購入したことがありましたが、どれも自分には少し難しく感じ、結局すぐに手放してしまった経験があります。
3月に渡米した際にある黒人がリックのパンツを着こなしている姿をみて、あまりにもかっこよく「パンツなら自分のスタイルにもフィットするのでは」と思い、今回ブランドの中でも定番なプリズナードローストリングパンツを購入しました。

僕自身、ベースはシンプルな服が好きなのですが、そこに少しだけクセのあるデザインのもの。

今回で言えばウエストから必要以上に垂れる長いドローストリングの点に惹かれました。
まさにこのパンツは、その“ちょうどいい塩梅”を持った一本でした。

 

プリズナーパンツの歴史とデザインソース

「囚人服」がモチーフ?名前の由来について

「プリズナーパンツ(Prisoner Pants)」の名前は、囚人服からインスパイアされていることに由来します。体を拘束するような深い股上、必要以上に長いドローストリングがその象徴でしょう。

リックオウエンスのデザイン全体に言えることですが、不完全な美を追求するともいえるデザインでありこのパンツは前から見るとモードなのに後ろから見ると不恰好なデザインです。

ドロップクロッチとギャング・修道士文化の関係

このパンツの最大の特徴でもあるドロップクロッチ(極端に深い股上)は、Rick自身が影響を受けたL.A.のギャング文化や修道士の衣服にヒントを得たもの。歩きにくささえも“美”と捉えるRickの美学が反映されています。

前面から見るとそこまで股下の深さは見えませんが、後ろから見るとギャングのような腰履きのスタイルに見えます。

縫製に関しては素人ですが、素人目から見ても非常に複雑なパターンの上で制作されたパンツです。

履いてみると本当に不思議なシルエットをしており、実際はそんなに歩きづらくもないです。

ドローストリングの意味 ― 美と拘束の象徴

この長すぎるドローストリングも普通の視点から見ると無駄でしかないです。

しかしこの無駄を“敢えて見せ”デザインとして昇華させているのがリックのすごいところでしょう。

定番たる理由

このパンツはRick Owensダークシャドウのほぼすべてのシーズンでリリースされており、ファンのみならず多くのスタイリスト・クリエイターにも愛用されています。シーズンごとに若干のマイナーチェンジはあるようですが、リックらしいデザインとスタイリングの自由度がその理由でしょう。

このパンツはモードでもストリートでもよくみかけ、幅広い層から愛されているパンツです。

それほど幅広いスタイルに合わせやすいです。

自分のようにリック初心者にも最適なアイテムと言えます

実際に履いてみたレビューとサイズ感

ウエストはドローストリングでしっかり固定できます。股上が深いため、腰で履く感覚に近いです。裾幅は細すぎず太すぎず、スニーカーともブーツとも相性良好。

 

素材はRNのものを購入。(Tシャツのような記事で非常に薄手)末尾で素材を比較できます

まとめ|プリズナーパンツはRick Owensの哲学を象徴する1本

リックの洋服は確実に人を選ぶ洋服です。

実際に何着か手にして、敬遠していたのですがこのパンツはスタイリングの幅も広く取れるため様々な方におすすめな1本です。
リックに興味はあるが自分には、、

そんな方に、強くおすすめしたいアイテムです。

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