古着を買うという選択 古着は環境問題を解決し、世界をより良くする?

Vintage

「洋服を新たに生産することで環境に負荷がかかる」

近年ではSDGsをはじめとする環境に対する配慮が欧米はじめ世界中で見られるようになってきました。
新しく生産する側のブランドは産地を明記し、どこの工場を経て生産をしているかを明示しているブランドも少なくありません。
ファストファッションの台頭により世界の洋服の消費量は約4倍になり、800億着もの洋服が毎年製造されています。
製品の製造は、天然資源の枯渇をもたらしています。例えば、ジーンズ1本を作るのには平均1,800ガロンの水が必要です。
そんな大量生産・大量消費が当たり前になった時代において、「古着を選ぶ」という行為はもはや単なる趣味ではなく、意志ある選択とも言えます。
消費社会の現代ですが今回は既に生産された「古着」に着目し、選択することで生まれるメリットとは何なんでしょうか?

ここでは、古着を購入するメリットをファッション・経済・環境 の3つの観点から、具体的なデータとともに整理します。

①ファッション面:過去と現在をつなぎ、時代をも越える

いきなり感情論ですが、古着の世界は「楽しい」です笑
これが最大の魅力であると私は思います。
古着の世界は今までの人類が築き上げた服飾文化そのものです。

既に市場から姿を消したデザインやディテールを楽しめる点。トレンドが循環する今、90年代や2000年代のアーカイブピースは、再評価されているどころか、現代のファッションの中心になりつつあります。

今のトレンドと違ったものをチョイスすると各時代の歴史背景を感じることができますし、逆にトレンドが一巡してトレンドに合うものとも巡り会えます。
しかもどれも1点ものであることが多く、ブランドなどにとらわれず選択すると、選択肢は無限大に広がります。
ファッションを自分らしさを表現するツールと定義すると、古着という選択は最適解です。

②経済面:節約になる

 
これもシンプルながら大きな利点です。
古着を購入することで新品に比べ約50%の節約になると言われています。
これは古着に限らず家具や楽器なども新品を買うより安い値段で質の高いものを見つけることができます。
もしあなたが洋服に関しては質の高い洋服のみを選ぶこだわりの強い人であれば質の高い古着を選ぶことでコスト削減につながるでしょう。

また、人気の高いヴィンテージアイテムは、購入価格を上回る金額で再販されることも少なくありません。これは単なる消費ではなく、価値ある“所有”としてのファッションを意味します。

③環境面:地球への負荷を減らす、最も身近なアクション

ファッション業界は汚染産業と呼ばれています。
単純なCO2の排出量で言うと世界で2番目に影響のある産業です。

具体的な数値で表すと、衣類1着あたりの平均CO₂排出量は約25kg。これは自動車で約100km走行した場合に相当する量です。古着を購入するという行為は、これらの資源消費・温室効果ガスの排出を直接的に削減する手段となります。

新たに製品をを生み出すために必要な資源には、労働力や材料だけでなく、エネルギーや天然資源も含まれます。
古着を選択することで、使用される天然資源の量だけでなく、エネルギーや汚染物質の排出量も削減できます。農薬の使用、商品輸送に伴うトラックの燃料消費、有害な化学物質、二酸化炭素の排出などがそれに該当します。
古着を選択することは、既に使用されたエネルギーや天然資源を利用しているということです。そのため、新しい商品の需要を生み出すことでさらなるエネルギー消費や天然資源の枯渇を招く必要はありません。

まとめ

今回は古着を買う利点についてまとめました。
新しく製品を生み出すこと自体は素晴らしいことであり、新しいデザインや製品は人々に感動を与えます。
しかしながら古着も同様に、新品の市場と同じくらいの可能性や魅力を持っているのも事実です。

ただ安い・古いというだけではない、意味と価値を持った服選び。
それが、これからの時代におけるスマートなスタイルの一つのあり方です。

自分の持っているワードローブをより自分らしくするためにも古着は力になるでしょう。
1人のアメリカ人が年間に1着の古着を買うと200万tのCO2が削減されると言うデータもあります。
たった1着、あなたのワードローブに古着を取り入れることであなたの生活をよくすると同時に地球の環境もより良くなることでしょう。

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